ふるだたみ 古畳

ふるだたみ(古畳)

ふるいぼろぼろになりかかった畳[たたみ]。困ってる蚤[のみ]たちを自分のところにかくまってあげるこころづよい? 親分肌。物置などにすんでいて、お座敷にいるきれいな畳たちはキライ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
曲亭馬琴『敵討蚤取眼』曰
「ごまつぶほどの身の隠れ家やなかりけん 蚤は物置の古畳をだきこみ しばらくかくまいくれよ と頼みければ いったい物置の切れ畳は毎年座敷の畳にばかり表替へされることを無念に思ひけるゆへたちまち蚤の肩を持って やすやすとかくまいける 今も古畳に多く蚤の居るのはこの理屈なるべし」
(*古畳のせりふ)「みなまで言はしゃんな蚤芥[のみごみ]のみごみ」(*「のみごみ」は「飲み込み」の地口)

和漢百魅缶│2016.12.06
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